『モナーク: レガシー・オブ・モンスターズ』 (Monarch: Legacy of Monsters) は、アメリカのSF怪獣テレビドラマシリーズである。
概要
東宝のゴジラシリーズに基づく『モンスター・ヴァース』メディア・フランチャイズの第6作であり、テレビシリーズとしてはアニメ『髑髏島』に続く第2作である。クリス・ブラックによって企画され、彼とマット・フラクションによってApple TV のために創作された。10話からなるシリーズは映画『GODZILLA ゴジラ』の後の出来事を追い、それまで半世紀にわたってゴジラや他の怪獣(タイタン)を追ってきた秘密組織モナークやランダ家の人々を描く。2023年11月17日よりApple TV で配信された。2024年4月11日、シーズン2の製作、およびスピンオフの企画が発表された。シーズン2の撮影が2025年3月に終了したと現地時間18日、Apple TV が公式Xにて発表した。
あらすじ
シリーズは2014年のサンフランシスコでのゴジラ出現の影響を引きずる2015年を主な舞台とし、1950年代から2010年代までの怪獣現象を追いかけてきた秘密組織モナ―クおよびランダ家の人々の姿が描かれる。物語は2015年、前年のゴジラ出現に遭遇した後に父を失ったサンフランシスコの教師ケイト・ランダが日本を訪れ、存在を知らなかった腹違いの弟ケンタロウに出会うところに始まる。過去50年に及ぶ出来事が描かれる。
1952年、ケイトの祖母に当たるケイコ・ミウラ、ビル・ランダ、そして軍人のリー・ショウはフィリピンで放射能を追跡して怪獣に遭遇する。リーは怪獣を調査する秘密組織モナークの指導者となり、二人と共に怪獣調査を進める。1954年、原爆でゴジラを倒す試みは失敗する。1959年、カザフスタンの廃原子炉に空いた深い大穴にケイコは落下して消え、ケイコの残した息子ヒロシをビルが養子にする。1962年、リーは怪獣が移動していると推測される地下の大空洞に志願して入るも行方不明となり、まったく年をとらずに20年後の日本に現れる。大人になったヒロシに会い、ビルは死んだと聞かされる。リーはモナークの施設で幽閉・監視される。
2015年、居住するサンフランシスコが前年にゴジラに破壊され、父ヒロシをアラスカでの飛行機事故で失ったケイトは財産整理のために日本に来る。存在を知らなかったもう一人の妻エミコと弟ケンタロウに会う。父のオフィスに隠されたファイルを回収し、ケンタロウの元恋人のメイと共に解読し、生きているかもしれない父の後を3人で追う。施設で監視されていたリー・ショウの存在を知って脱出させ、モナークに追われながらアラスカに飛び父の生存を確認し、出現した怪獣に襲われる。リーはモナークに逮捕されるが、反乱分子であるデュヴァルと組み、ヒロシの足跡をたどってアルジェリアに行く。ケイト、ケンタロウ、メイもまたモナークの支援でアルジェリアに行き、生きているヒロシを見かけるもゴジラの出現で邪魔される。リーとデュヴァルは怪獣たちの生存する地下の空洞世界と地上世界を切り離そうとし、アラスカの亀裂に続いてカザフスタンの廃原子炉の穴の亀裂を爆破する。エイペックス・サイバネティクス社は以前雇用したメイを脅迫してモナークから怪獣のデータを手に入れる。リーは駆け付けたメイ、ケイトと共に亀裂から落ちて空洞世界と地上世界の中間の世界軸に入り、時間の流れの差により若々しいままのケイコに会う。リーは置き去りになるも、ケイコ、ケイト、メイは地上に戻り、2年後の2017年にエイペックス社が研究所を構える髑髏島に姿を現す。
登場人物
メイン
- ケイト・ランダ: アンナ・サワイ(日本語吹替 - 喜多村英梨) - 2014年のゴジラ出現で生徒たちを死なせたことの PTSDに苦しむサンフランシスコ在住の教師
- ケンタロウ・ランダ : 渡部蓮(日本語吹替 - 村瀬歩) - 日本に住むケイトの腹違いの弟
- メイ/コーラ・マテオ : キアシー・クレモンズ(日本語吹替 - 潘めぐみ) - 日本に住むアメリカ人のハッカー、ケンタロウの元恋人
- ケイコ・ミウラ : 山本真理(日本語吹替 - 田中理恵) - 1950年代にビル・ランダ、リー・ショウと3人で怪獣を調査する女性科学者でケイトとケンタロウの祖母
- ウィリアム・“ビル”・ランダ : アンダーズ・ホーム (青年期)(日本語吹替 - 浪川大輔) & ジョン・グッドマン (老年期)(日本語吹替 - 石住昭彦) - 1950年代にケイコ・ミウラ、リー・ショウと共に怪獣を調査する未知動物学者
- リー・ショウ : カート・ラッセル (2015年の老年期)(日本語吹替 - 安原義人) & ワイアット・ラッセル (1950年代の青年期)(日本語吹替 - 日野聡) - ケイコ、ビルとともに怪獣調査に参加する軍人でモナークの指導者となる
- ティム: ジョー・ティペット(日本語吹替 - 菊池康弘) - モナークのオフィス・ワーカー
- ミシェル・デュヴァル - エリサ・ラソウスキ(日本語吹替 - 川﨑芽衣子) - 2014年に『GODZILLA ゴジラ』で亡くなった原子力技師サンドラの妹で、モナークの現場エージェント
リカーリング
- ヒロシ・ランダ : 平岳大 - ケイコの息子でビルの養子、ケイトとケンタロウの父
- エミコ・ランダ : 久藤今日子 - ヒロシの日本での妻でケンタロウの母親
- パケット将軍: クリストファー・ハイアーダール(日本語吹替 - 宮本充) - 1950年代のアメリカ陸軍でのリー・ショウの上官
- ナタリア・ヴェルデューゴ : Mirelly Taylor(日本語吹替 - 井上喜久子) - モナークの副長官
ゲスト
- キャロライン・ランダ: タムリン・トミタ - ヒロシのアメリカでの妻でケイトの母親
- ドゥホ : Bruce Baek - リー・ショウの旧友の韓国人
- バーンズ博士: Jess Salgueiro - モナークの研究者
- ブレンダ・ホランド : Dominique Tipper - AET(Applied Experimental Technologies)社、のちのエイペックス・サイバネティックス社の重役
- ライラ・マテオ : Morgan Dudley - メイ(コーラ)の妹
- 東京のタクシー運転手 : 生島ヒロシ - 2014年のゴジラ襲撃を信じず、政府の陰謀だと信じている。
エピソード
製作
企画
映画『ゴジラvsコング』の成功の後、『モンスター・ヴァース』を拡大させる議論が始まった。レジェンダリー・エンターテインメントは投資家たちにライブアクション・シリーズを提案し、Apple TV は即座に興味を示して2022年1月にプロジェクトを承認した。レジェンダリー、Safehouse pictures, 東宝、さらにレジェンダリーとモンスター・ヴァース・フランチャイズの権利を共有するワーナー・ブラザース・ピクチャーズが共同製作することとなった。クリス・ブラックが企画およびショーランナーとなった.。
同年5月、マット・シャックマンが最初の2話の監督と製作総指揮として加わった。ブラックおよびマット・フラクションのほか、アンドリュー・コルビル、Milla Bell-Hart、 Amanda Overton、 カール・タロウ・グリーンフェルド、 マリコ・タマキ、アル・レットソンが脚本に参加した。
受賞・ノミネート
映像ソフト
- シーズン1のブルーレイBOX(全10話2枚組)が発売された。
脚注
注釈
出典
外部リンク
- モナーク: レガシー・オブ・モンスターズ - IMDb(英語)
- Monarch: Legacy of Monsters on Rotten Tomatoes




