フレッド・チェース・コーク(Fred Chase Koch、1900年9月23日 - 1967年11月17日)は、アメリカ合衆国の科学者、起業家。巨大複合企業コーク・インダストリーズの創業者。
テキサス州にオランダ系移民の印刷工の息子に生まれる。ライス大学を経てマサチューセッツ工科大学で化学工学の学位を取得し、テキサコで石油化学の技術者として勤務した。
やがて原油からガソリンを抽出するプロセスで特許を取得、マサチューセッツ工科大学時代の友人とパートナーシップを結んでビジネスを始めるが、特許侵害との訴訟を起こされてアメリカ国内での事業展開が出来ずソビエト連邦で石油精製の技術支援を請け負ったのを皮切りにアジア・中東・ヨーロッパで石油精製事業に携わった。1934年には権力を握って間も無いナチス支配下のドイツ・ハンブルクで石油精製プラントの建設に関わった。
1940年にコーク・インダストリーズを設立、戦後は石油精製事業を事業の核に据えると共に保守系政治運動の支援者としての活動にも没頭した。特に1958年にロバート・ウェルチ・ジュニアが中心となってジョン・バーチ・ソサエティを創設した際には共同創設メンバーの一人に名を連ね、財政面での面倒を見たばかりか自邸の地下室で秘密裏にソサエティの会合を開いたりしている。




